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会長挨拶

日本アニメーション学会 第10期会長(第3代)

東京造形大学教授
(アニメーション理論・アニメーション教育)

小出 正志(こいで まさし)

日本アニメーション学会について、あるいは日本アニメーション学会へのお誘い

 日本アニメーション学会(The Japan Society for Animation Studies)は1998年7月に約80名の発起人によって設立されました。日本で初めての、そして現在でも唯一のアニメーション領域における学術研究団体です。翌1999年7月には査読制度を持つ学術論文誌として機関誌『アニメーション研究(The Japanese Journal of Animation Studies)』を創刊し、年次研究発表集会としての学会大会(第1回)を開催しました。以後現在まで機関誌の定期刊行(通巻第14号を本年3月刊行)、大会の毎年開催を継続し(第14回大会を本年6月開催)、会員数も現在では250名ほどとなっています。2003年7月には日本学術会議第19期登録学術研究団体に認定されました(制度変更により現在は協力学術研究団体)。

 日本のアニメーションは過去半世紀以上に渡って、産業的にも文化的にも大きく発展してきたことはいうまでもありませんが、一方でその学術的研究は端緒を開いたばかりといえます。14年前、私たちは「アニメーション研究者の組織化」「アニメーションに関する社会的諸問題への公正中立的対応」「国際的アニメーション研究活動への連携」「アニメーション教育者・研究者のための学会活動の場の創出」といったことを活動の方針に掲げ、この学会を作り、様々な活動を行ってきました。

 機関誌へ掲載された数多くの論文等や多数の学会大会研究発表などのほか、研究会やシンポジウム等などにその成果は着実に現れていますが、アニメーション研究の方法論の確立、アニメーション学の体系化といった学問上の大きな目標の達成は未だ道半ばの観があります。アニメーションに関わる社会的問題は度々生じていますが、学会としての対応は必ずしも十分なものとはいえませんし、設立総会でオーソライズされた本学会の設立趣旨で触れられているようなアニメーション領域における国際学会の日本での開催も実現しておりません。

 日本アニメーション学会は、アニメーション学は元より美学・美術史、映画・映像学、心理学、歴史学、社会科学、自然科学、工学、言語学、文学などの専門家による領域横断的な学会であり、研究者のみならず、作家・クリエーターや教育者、企業家・実務家なども含む職能横断的な学会として多岐に渡る会員によって構成されています。日本のアニメーション領域における健全なアカデミズムと良識ある学界の形成の中核を担うことが本学会の目指すべきことの一つでもあります。
日本アニメーション学会では、アニメーションの学術研究を志す学徒、アニメーションに職業的に携わり特に研究に深い興味や関係を持つ専門家、あるいはアニメーションの学術研究に何らかの関心を持つ数多の領域の研究者、その他様々な立場で日本のアニメーション学を支え、一層の発展のために力を尽くしていただける方々の参加を広く求めています。有意の方のご入会を会員一同お待ちしております。

2012年8月1日